후리가나로 읽는 일본 고전
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たんげさぜん
丹下左膳
林 不忘
林 不忘의 丹下左膳(たんげさぜん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 340,187자 · 666화면
おまけに裏は砂利場、山の宿にまでつづいて、老若男女、お武家、町方、百姓の人出が、いろとりどりの大きな渦を巻いて、閑々としてまた閑々と流れていた。
冬の陽は高く銀に照って、埃と人いきれと物音が靉然とひとつにからんで立ちのぼる。
陽の斑点と小さな影とが、通りにあふれる人々の肩に踊って、高貴な虎の皮を見るようだが、何かしら弱々しく冷たいものがそのあいだにみなぎって、さすがに今年もあますところすくないあわただしさを思わせた。
芋を洗うような人ごみ。
そのなかを、おしのびの南町奉行大岡越前守忠相、自邸の庭でも逍遙するように片手を袖に悠然と縫ってゆく。
すこし離れてお供をする用人伊吹大作は、ともすれば主君の影が雑踏にのまれようとするので、気が気でない。遅れてはならないと忠相の広い肩幅を眼あてに、懸命に人を掻きわけている。
右も左も、前にもうしろにも、眼のとどく限りの町すじを埋めて、人、人、人……。
忠相はただ、まわりのすべてを受け入れ、頷いて、あらゆる人と物に微笑みかけたい豊かなこころでいっぱいだった。
そこには、位の高い知名な身の自分が、今こうして市井の巷を庶民に伍してもまれもまれて徒歩っているのを誰ひとり知るものもないという、稚い、けれども満ちたりたよろこびなどはすこしもなかった。