후리가나로 읽는 일본 고전
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たんげさぜん
丹下左膳
林 不忘
林 不忘의 丹下左膳(たんげさぜん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 340,187자 · 666화면
彼女は、数年前、江戸おかまいになる先から、そっと祠内の根太をはがし根気よく地下を掘りさげて、床したの土中に、ちょっとした室を作っておいたのである。
なんのため?
いうまでもなく、万一のさいのかくれ場所だ。
事実、これがあるがためにお藤が十手の危口をのがれ得たこと何度だか知れない。彼女はつねに、捕り手が迫るがごとにどうにかしてこの稲荷のまえまでおびきよせ、そこで床下の部屋へドロンをきめこんで朱総を晦き、ほとぼりのさめるまでそこで暮らすことにしていたのだ。だから、寝具から炊事の品々、当座の食糧などすべて日ごろから補給しておいて、いつなんどき逃げこんでもしばらくは困らないだけの用意を調えていた。
現に、いつぞやの夜も、お藤はここで御用十手の円陣から消え失せて、のちには左膳をも助け出して、同じくこの穴ぐらへつれこんだのだったが、左膳が去ったあと――。
暗中にひとりいてお藤のかんがえたことは。
さすがに来し方ゆく末のことども。
なかでも、むこうでは嫌っていても、左膳が思っているので、じぶんにとってはやはり恋路の邪魔である弥生のこと……それがお藤のこころを悩まして去らなかった。