후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
にんげんひょう
人間豹
江戸川 乱歩
江戸川 乱歩의 人間豹(にんげんひょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 155,989자 · 311화면
門には赤錆びた鉄板の扉が、さも厳重に閉まって、覗いてみるような隙間もなく、広い邸内はヒッソリと静まり返って、人のけはいもなかった。
神谷は、煉瓦塀のまわりを一巡してみるつもりで、ジメジメした落葉を、気味わるく踏みながら歩き出したが、ちょうど建物の裏手まで来た時、突然、妙な物音を耳にして、ギョッと立ちどまった。
それは物音というよりは、物の声であった。だが、人間のではない。人間があんなに恐ろしい唸り声を立てるはずがない。動物だ。犬なんかよりはずっと兇暴な猛獣の唸り声に違いない。この陰気な屋敷には、けだものが飼ってあるのだろうか。
ドキドキする胸を、じっと抑えるようにして、耳をすまして立ちどまっていると、しばらくして、またそれが聞こえた。「ウォーッ」という猛獣の唸り声だ。
と同時に、何かしら、煉瓦塀の内側から、つぶてのように彼の足元に飛んできたものがあった。彼はハッと顔色を変えて、いきなり逃げ出しそうにしたが、よく見ると、別に危険なものではない。投げ出されたのは、丸めたハンカチらしいものだ。
立ち戻って、足で蹴返してみると、ハンカチの中から、コロコロと一箇の指環がころがり出した。