후리가나로 읽는 일본 고전
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イタリアのことう
伊太利亜の古陶
宮本 百合子
宮本 百合子의 伊太利亜の古陶(イタリアのことう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 15,477자 · 31화면
彼を見ると、口を利かない先から人はこだわりのない社交性の愛素よい漣と、信義に篤そうな暖みとを感じた。若し敏感な教養のある観察者なら日下部太郎が彼のN会社の専務取締役という職業にも似合わず相当に洗煉された趣味家であることをも、服装や話題から発見し得ただろう。
殊にその晩、彼の特徴は華やかに発揮された。彼は自ら座談のリーダーとなった。相手をいかにして面白がらせようなどという考慮は一切忘れ先ず自ら喋る話題に打ち込み、活溌な楽しそうに話す調子に傍の者はひとりでに巻き込まれた。その上、彼の条件がその晩はよかった。皆の体に苦情がなく、晩餐の白葡萄酒が稀に美味なものであったというばかりではない。日下部太郎はつい先頃、高畠子爵の二十六になった長女を、伊勢の豪家へ縁付ける媒酌をした。三日ばかり前に正式の結納が取り換わされたところであった。当時、高畠夫妻にとって、その未婚の長女は何より苦労の種であった。長男の妻となるべき令嬢は定っていた。昨年学習院を出たばかりの次女の縁談さえ名望ある青年貴族との間に整ったのに、屡々社交会にも引出し、それとなくよい候補者を物色しつづけていた長女の行末ばかりは何とも見当が付かずに遺された。