일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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イタリアのことう

伊太利亜の古陶

宮本 百合子

宮本 百合子의 伊太利亜の古陶(イタリアのことう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 15,477자 · 31화면

아오조라 문고

五

二月下旬の夜気は何といっても爪先にしみる。彼はそれをものともせず活気横溢した学生のような意気込みで、ジョルジョの作品年代を調べ始めた。直覚的な自分の推測と合致した記述に出逢うと、老いた若者は亢奮してデスク・ラムプの狭い光の弧の下で肩を揺り動した。執念深いみや子の別荘話も、一日の疲労も何処にか消えてしまった。日下部太郎は、燈火の朧ろな書斎の一隅で、古風な鳩時計が、クックー、クックーと二時を報じる迄、机の前を去らなかった。

五

翌日の午後、日下部太郎は昨夜の礼を兼ねて再び高畠邸を訪ねた。

主人は留守であった。彼は夫人に通じて、もう一度疑問のジョルジョを見せて貰った。得たばかりの新鮮な知識を以て調べると、彼は自分の鑑別を肯定しない訳には行かなかった。昨夜通読した数冊の著書は一様にジョルジョの作品を一五三七年どまりと断定していた。どの本にもジョルジョが四〇年迄仕事をしたとは書いてない。何より大事な署名さえ、一層この場合不利な証明でしかなかった。何故なら、本当のジョルジョは、MSという二字の上に一つずつ、小さい水の泡のようなまるを描きつけた。この皿の銘のように、二つの文字の間に現代人のする通りの句切点を打つことは、決してなかったのである。