후리가나로 읽는 일본 고전
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じゅうにしこう
十二支考(上)〔全2冊〕
南方 熊楠
南方 熊楠의 十二支考(上)〔全2冊〕(じゅうにしこう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 290,735자 · 566화면
字書に彪は小虎といえり、虎の躯が小さい一変種であろう。『類函』に虎能く人気を識る、いまだ百歩に至らざるに伏してゆれば声山谷に震う、須臾して奮い躍りて人を搏つ、人勇ある者動かざれば虎止って坐り逡巡耳を弭れて去ると。猛獣に遇った時地に坐れば撃たれぬとは欧人も説くところだ。勇士に限らず至極の腰抜けでも出来る芸当だ。本邦にはあいにく虎がないから外国に渡った勇士でなければ虎で腕試しした者がない。膳臣巴提便(『日本紀』)、壱岐守宗于が郎等(『宇治拾遺』)、加藤清正(『常山紀談』)、そのほか捜さばまだ多少あるべし。『常山紀談』に黒田長政の厩に虎入り恐れて出合う者なかりしに菅政利と後藤基次これを斬り殺す、長政汝ら先陣の士大将して下知する身が獣と勇を争うは大人気なしと言った。その時政利が用いた刀に羅山銘を作りて南山と名づく、周処が白額虎を除いた故事に拠ると出づ、『菅氏世譜』に政利寛永六年五十九歳で歿したとあるから、文禄中虎を斬った時は三十四、五の時だ。長政罪人を誅するに諸士に命じて見逢に切り殺させらる、長政側近く呼んでその事を命じ命を承けて退出する、その形気を次の間にある諸士察して仕置をいい付けられたと知った、しかるに政利に命じた時ばかり人その形気を察する能わず、この人天性勇猛で物に動ぜなんだからだと貝原好古が記し居る。