후리가나로 읽는 일본 고전
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じゅうにしこう
十二支考(上)〔全2冊〕
南方 熊楠
南方 熊楠의 十二支考(上)〔全2冊〕(じゅうにしこう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 290,735자 · 566화면
民俗(3)
せなんだ。その後十年ばかりしてサロングを積み出す人ありと聞いたが、塗香の事は今に誰も気が付かぬか手を出した人あるを聞かぬ。
民俗(3)
さて無用の用という事ありて媚薬にも種々あり。吉丁虫を支那、玉虫や鴛の思羽を日本の婦女が身に佩びたり、鏡奩に入れたりするも、上に述べた諸動植物も媚薬で、甚だしきは劇性人を殺す事ヒッポマネスごときもある。いずれも美しい虫を佩びる人の容が艶多くなり、根相の物を食えば勢を強くすてふ同感説に基づいて大いに行われたが、追々経験して表面ばかり相似た物同志の間に必ずしも何の縁も同感もないと分った今日、滑稽がかって来たかかる媚薬は未開野蛮民にあらずんば行われぬ。しかるに芳香を主分とする媚薬は実際人を興奮せしむる力あれば、催春薬として利かぬまでも、興奮剤として適宜これを用うれば和悦享楽の効は必ずある。全体光線や音響と異なり、香と味は数で精測しがたいから、今日の科学で十分に解らず。したがって欧米人は嗅味の二覚は視聴の二覚より劣等だとか、香と味は絵や彫刻や音楽ほどあまねく衆人に示す事がならぬから美術とならぬとかいうが、それはわが邦の香道や茶道を知らぬ者の言で、一向話にならぬ。