후리가나로 읽는 일본 고전
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あいこくしんわたしはこうおもう
和人は舟を食う
知里 真志保
知里 真志保의 和人は舟を食う(あいこくしんわたしはこうおもう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 70,567자 · 144화면
おれたち夫婦は、熊の皮、鹿の皮、熊の胆の束をみやげにもらい、別れを告げて、ふたたびもと来た道をもどって来た。横穴の途中で、私たちの顔見知りの村の老爺が、袋を背負って、向うから来てすれちがったが、私たちの姿が見えないのか、そのまま行ってしまった。どんどん進んで、穴の入口近く来ると、また一人の老人が袋を背に通りすぎたが、やっぱりこちらの姿は見えぬらしい。穴を出て、もとの砂浜へ来ると、私たちの船はそのままにおかれてあった。それに乗って船出し、また何日もかかって故郷の村へ帰った。村の人たちに、私たちが地下の国で見て来た、いちぶしじゅうを話した。私たちが帰途、穴の中で会ったのは、村のふたりの老人たちの魂で、いずれも葬式をしてまだあまり日がたたないのだということを知って驚いた。
しばらくして、ある日、会所(蝦夷との交易に当った役所)へ出かけて行って、あの世からもらって来た熊の胆や熊の皮などをみやげにして、たくさんおかねをもらって来た。
さて、私たちが下界で会ったあの夫婦は、ほんとうは肉体を持って生きている人たちだから、ふつうの死者のような祖霊祭もできず、どうして供養してやっていいかも分らないが、あんまり可哀想なので、せめてその話だけでも、こうして物語りして、慰めてやりたいと思うのだ。