후리가나로 읽는 일본 고전
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きせつのないまち
季節のない街
山本 周五郎
山本 周五郎의 季節のない街(きせつのないまち)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 201,379자 · 394화면
土川春彦は口も八丁であり手も八丁であり、頭脳までが八丁であった。彼は絶えまなしに動きまわり、舌を回転させながら、夢の中でさえ事業をもくろんでいた。
「おどろいたね、きみ、われながらゆうべはおどろいたよ」朝めしを炊きながら春彦は、しんそこ驚嘆にたえないような表情で云う、「夢で新事業を思いつくのは珍しいことじゃないが、ゆうべはきみ、もくろんではいけない事業の夢をみたんだぜ」
七代目かぼちゃの眼がそろそろと上を見あげ、そろそろと正面に戻り、ゆるやかに下を見おろし、それからまた正面へ戻った。
「これまでは資本家どもにすぐ眼をつけられるか、小資本ではまかなえないような事業ばかりもくろんでいたんだな、こいつはきみばかげてたよ、うん、どうしてもっと早くそこに気がつかなかったのか、自分で自分が疑わしくなっちまうよ」
もくろんではいけない事業とはなんであるか、例をあげては語らなかったが、土川春彦がたいへん昂奮し、勢いづいていたところをみると、彼はついになにごとかをつかんだようであった。
「つまりこうだ」と春彦は云った、「初めはごく小さくて平凡にみえる、誰でも気がつくが、それが事業になるとは思えない、へ、あんなものがなんだっていうくらいの仕事なんだな、そのうちにこっちはじりじりと手を拡げていって、世間のやつらが気がつくじぶんに