후리가나로 읽는 일본 고전
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いえ
家
島崎 藤村
島崎 藤村의 家(いえ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 141,411자 · 285화면
世に後れても、それを知らずにいるような人で、座敷を締める力も無かった。
そのうちに、今一人若い妓が興を助けに来た。歌が始まった。
「姐さん、一つ二上りを行こう」
と言って、正太は父によく似た清しい、錆の加わった声で歌い出した。
「好い声だねえ。橋本君の唄は始めてだ」と榊が言った。
「叔父さんの前で、私が歌ったのも今夜始めてですね」と正太は三吉の方を見て微笑んだ。
「小泉君の酔ったところを見たことが無い――一つ酔わせなけりゃ不可」と榊が盃を差した。
「すこし御酔いなさいよ。貴方」と中年増の妓が銚子を持添えて勧めた。
三吉は酒が発したと見えて、顔を紅くしていた。それでいながら、妙に醒めていた。彼は酔おうとして、いくら盃を重ねてみても、どうしても酔えなかった。
唯、夕飯の馳走にでも成るように、心易い人達を相手にして、談したり笑ったりした。
「是方は召上らないのね」
と若い妓が中年増に言った。
夜が更けるにつれて、座敷は崩れるばかりであった。「何か伺いましょう」とか、「心意気をお聞かせなさいな」とか、中年増は客に対って、ノベツに催促した。若い方の妓は、懐中から小さな鏡を取出して、客の見ている前で顔中拭き廻した。