일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

ja-reading.com

후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.

やまびこおとめ

山彦乙女

山本 周五郎

山本 周五郎의 山彦乙女(やまびこおとめ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 126,360자 · 251화면

아오조라 문고

完全に兵庫は捉まった。うろ覚えではあるが、下僕の孫七の話によると、かんば沢に惹かれる叔父のようすは、非常識で、殆んど錯乱にちかいものが、あったようだ。

「いったいなにがそんなに、叔父を惹きつけたのか」

半之助はこう呟いて、自分の声にびっくりして、思わず坐りなおした。それから、古びて脆くなった糸の玉を、大事にそっと解きほぐすかのように、彼は、叔父についての記憶を、できるだけこまかに思いだしてみた。

聞いたのは子供のときのことだし、断片的で、まとまりがなく、ただ漠然とした恐ろしさ、きみの悪い妖しさ、といった印象だけが、はっきりと残っていた。深夜に甲冑武者の亡霊が行列したとか、狸の談合場とか、そばへ寄るものはなんでもひき込む椹ヶ池とか、……そして人を入れることをゆるさず、入ってゆく者は生きて帰れない「かんば沢」など。当時それを聞いたときの、強烈な感動は(いま思うとばかげているが)かなりはっきり思いだすことができた。

「しかし、叔父がとり憑かれたのは、そんな怪異に対してではないだろう」

それは孫七の話のなかに、暗示があるようだ。

兵庫は秘密の公務を帯びて、甘利郷へ探査にでかけた。