일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

ja-reading.com

후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.

やまびこおとめ

山彦乙女

山本 周五郎

山本 周五郎의 山彦乙女(やまびこおとめ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 126,360자 · 251화면

아오조라 문고

まわりには巻物や、紙や、筆硯などがとりひろげてあり、侍(それは谷町の安倍冲左衛門であった)がなにか書き写しているようであった。

女あるじは、髪かたちも、衣裳も、たいそうじみづくりで、一見ふけてみえるが、年は二十一か二くらいだろう。しもぶくれの、ふっくりとして、ちょっと天平仏に似た、気品ゆたかな顔だちである。そして上唇のわきに、かなり眼だつ黒子があって、ぜんたいの美貌をさらにひきたてているが、その美しさには、なにやら不徳義なものが感じられるようであった。

権之丞は縁側に坐って、「比女さま、権之丞おめどおりを願います」

かなり高い声で云った。

二人はその声で初めて気づいたらしい。冲左衛門はやや狼狽し、写していた巻物をさっと隠したし、登世は怒りの眼でふり返った。

「ゆるすまで来てはならぬと」

「うけたまわりました、けれどもさきに早飛脚で申上げましたとおり、一刻もゆるがせならぬ用事ではあり、御名代としてまいったのでございます」

そしてじろっと冲左衛門を睨んだ。

「どうぞおめどおりをおゆるし願います」

言葉つきにも、その毅然とした態度にも、あとへはひかぬ、という意味が充分にあらわれていた。