후리가나로 읽는 일본 고전
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しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
吉川 英治의 新書太閤記(しんしょたいこうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 187,841자 · 376화면
それを一朝にと思うと残念でならぬ」
「軍目附たるおん身からして、そう負目にお考えでは困る。たとえ武田の二万七千に対して、お味方は一万に足らぬ小勢といえ、われら三河武士の骨ぶしが、甲州者にやわ劣ろうか。ひとりひとりが敵の三人に当れば足りる」
「各※(二の字点、1-2-22)に憂いはない。だが、それがしの眼で、全陣地を見るところ、殿の御本陣を中心に、鶴翼(横隊陣)の右翼にすこしも戦気がない。そこの弱点が気がかりではある」
「右翼は、援軍の織田勢の三千人か」
「左様。……察するに、佐久間、滝川などの部将たちは、信長から援けに赴いても、兵を損するな、好んで戦うなと、内々いいふくめられて来たものと思われる」
「それもあてにはすまい。殿御自身からして、にもそれにはお触れにならぬところを見ても、悲壮なお覚悟のほどが窺われる。われらも共々、殿と同じ心であればよい」
ゆうべから垂れこめている低い雲は、朝焼けして赤かった。今朝、あらためてその天地を見、またわが身というものの、露よりも脆い生命を考えたものは、忠広や数正だけではなかった。
右翼の織田軍をのぞく徳川家の全将士は、もう明らかに主将家康の決心をうつして、そのまま自己の決心としていた。