일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

吉川 英治의 新書太閤記(しんしょたいこうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 187,841자 · 376화면

아오조라 문고

けれど、お市の方や、まだ幼い子たちが、次々に焼香して、一族のものどもが、順々にそれにならってゆくうち――誰からともなく、すすり泣きの声がながれていた。水を打ったように、広間いっぱいの甲冑の男が、みな首をたれ、瞼を抑えて、面をあげているものはひとりもなかった。

式が終ると、

「いざ、夜の明けぬうち、お石碑を沈めに行け」

と、雄山和尚を先に立てて数名の侍が、ふたたびそれを負って、城外へ出て行った。こんどは麓のほうへ降りて、湖岸から小舟をこぎ出し、竹生島から八町ほど東のあたりで、ざんぶと湖底へ投げこんで帰った。

「生前の葬式もすんだ。かくと見ては、城中の将兵も、いまはわしの決意をさとり、みな討死を覚悟したろう。……来れ、最期の日! いつなりと」

長政は、自分へ迫る死へたいして、敢然、云い払っていた。

彼もさすがに凡将ではない。

和議に望みをつないでいた一部の士心の弛緩を見のがしていなかった。

彼のやった生き葬式は、弛みかけた城中の空気には、果たして、効果があった。

「すでに、殿御自身、あれほどまで、お討死と御決意を披露なされたからには」

と、みな討死のほかはない運命を、各※(二の字点、1-2-22)も覚悟した。