후리가나로 읽는 일본 고전
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しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
吉川 英治의 新書太閤記(しんしょたいこうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 187,841자 · 376화면
云いながら藤吉郎は、万寿のうえから身を退けて、抱き起していた。――ほっと眉をひらいた長政の顔いろを見るなり彼はつと寄って、その手へ、万寿をわたし、その足もとへ、両手をつかえた。
「心にもない先ほどからの狼藉、また非礼の罪、幾重にもおゆるしおき下されませ。――かような手段をとりましたのも、何とかして、御主君の御こころを慰め、ふたつには、武将の御最期として、すでに天晴なお覚悟を示されながら、可惜、浅井長政は血迷うて亡びたなどと、末代までの汚名をおのこしあらぬようにと……あなた様のおんためをも考えていたしたことに相違ございませぬ。何とぞ、微衷お酌みとり賜わって、お市の方様、ならびにお子様のおん身は、この戦場の外へお放ちくださいますように……。あわれ、すぐれたる武将には、人いちばい強しとか聞く、大慈悲心にむかい申して、藤吉郎、かくのごとく、祷りまする。私心なく、ただ御不愍なる女性と、末長き御幼少の御方たちのために――良人たり父たるあなた様の大乗大愛を――かくのごとく祷りまする、お縋りいたしまする」
彼は、敵将長政へ訴える気もちをもたなかった。ひたぶるに、人のたましいへ向って真情をのべた。