후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
吉川 英治의 新書太閤記(しんしょたいこうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 187,841자 · 376화면
信長は黙然、その子たちを、ひとりひとり眼に迎えていた。しかし何の感情も彼の面にはまだうごき出さなかった。
――すこしとだえて、二十歩ほど間をおいてから、柴田勝家がのぼって来た。勝家の鎧の肩に、白い手が懸っていた。お市の方の手であった。
彼女は、半ば喪心していた。
敵将の夫人とはいえ、主君のお妹なので、郎党の手をかりては非礼にあたる――と、勝家は敢えて周囲に断って、彼女の腕をわが肩にまわし、一歩一歩もいたわりながら、いちばん最後に登って来たのであった。
「御陣所です。……お市さま。御兄君は、もう眼のまえにおいで遊ばしますぞ」
勝家は、すぐ君前まであるいて来て、そっと彼女の腕を、肩からはずした。
意識が回ると、お市はそのまま嗚咽しつづけた。
女性の泣きぬく声は、一瞬、戦陣の物音も奪ってしまった。あたりの諸将も、腸をかきられた。――が、信長のみは、どうしたのか急に苦りきっている。
あれほど愛して、実に、たった今し方までも、案じぬいていた妹であるのに――と、諸将は、彼が狂喜して、お市どのを迎えてやらないのが、不審でならなかった。
(何が御気色を損ねたか?)