일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

吉川 英治의 新書太閤記(しんしょたいこうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 187,841자 · 376화면

아오조라 문고

「よい機」とばかり、浅井、朝倉の両軍は、即日、本領へ帰ってしまった。

ああ拙なる哉、浅井朝倉の徒。この折、四国摂州などの同心へ申し合せ、山上に越年の覚悟もて、信長を引寄せおかんには、さしもの織田勢も、後方の憂ひはあり、四囲の情況すべて利非ず、遂には、大将まで危ふからんものを、和睦にたばかられ、早々陣をひき払ひ、嬉々として故郷へいそぎ帰る。今にみよ、ふたたびその故郷をも信長に討ち取られんにと――その頃の人々、みな笑ひ合うてぞゐたりける。

当時の世評は、その始末を、物の本にも誌していた。

十二月十六日。信長の全軍も、陸路、勢多の舟橋を渡って、岐阜へひきあげた。

翌日。――藤吉郎の木下隊七百人も、唐崎の浜から兵船で、対岸横山城へさして帰還した。

「ああ、久しく便りも怠っていた。……母上へも。寧子へも」

その船中。藤吉郎は、囲いの内で、筆をとりながら、洲股の領地へ想いを馳せていた。――何とや書かん? 母へも妻へも書きたいことが多すぎる。筆を持つと、ただ想いのみ乱れてくる。

――と。すぐ近くで、部下の将が、何か兵をどなりつけたような大声がした。それと共に、さぶん――と烈しい水音が聞え、彼の膝や、懐紙にまで、飛沫がかかったので、何事かと、胴の間へ出てみた。