후리가나로 읽는 일본 고전
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しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
吉川 英治의 新書太閤記(しんしょたいこうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 197,228자 · 394화면
「忠三郎、忠三郎ッ」
信長は、茶磨山の小高い所に立ちながら、戦況を見まもっていたが、やがてうしろの旗本衆を顧みて、蒲生忠三郎氏郷を呼びたてた。
「お召しですか」
すぐ、床几の脇へ、忠三郎がひざまずくと、
「あれ見よ」
と、信長は右手の方の乱軍を指して、
「――敵味方のあいだに乱れ入って、敵かかれば引き、敵引けばかかり、さながら波濤を翔ける玉兎にも似たり。――あのまだ若き二人の部将。――忠三郎、見ゆるか、そちにも見ゆるか」
氏郷は、主君の指す手に伸びあがって、
「おお。ひとりは金の揚羽の蝶、もう一名は浅黄地に石餅を白く抜いた旗差物の持主にござりますか」
「それよ。最前から見てあるに、敵かと思えば味方、味方と思えば敵――まったく一陣かけ離れて奮戦しておるが、そも、何者であるか、篤と見て参れ」
忠三郎氏郷は、すぐ駒にとび乗って駈けて行ったが、間もなく戻って来て復命した。
「やはりお味方に相違なく、徳川どのの直臣、大久保七郎右衛門忠世どのに、御舎弟治左衛門忠佐どのにござりました」
「なに、両名とも、三河の衆か。酒井といい、大久保兄弟といい、さてさて、徳川どのには、良い家臣をば持たれたものかな。