후리가나로 읽는 일본 고전
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きゅうしゅじん
旧主人・芽生
島崎 藤村
島崎 藤村의 旧主人・芽生(きゅうしゅじん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 149,813자 · 302화면
「一寸、今、他に貸すような家も見当りません……妙なもので、これで壁でも張って、畳でも入替えて御覧なさい、どうにか住めるように成るもんですよ」
と復た先生が言った。
同じ士族屋敷風の建物でも、これはいくらか後で出来たものらしく、蚕の種紙をあきなう町の商人の所有に成っていた。高瀬はすこしばかりの畠の地所を附けてここを借りることにした。
小使いの音吉が来て三尺四方ばかりの炉を新規に築き上げてくれた頃、高瀬は先生の隣屋敷の方からここへ移った。
家の裏には別に細い流があって、石の間を落ちている。山の方から来る荒い冷い性質の水だ。飲料には用いられないが、砂でも流れない時は顔を洗うに好い。そこにも高瀬は生のままの刺激を見つけた。この粗末ながらも新しい住居で、高瀬は婚約のあった人を迎える仕度をした。月の末に、彼は結婚した。
長く東京で年月を送って来た高瀬には、塾の周囲だけでも眼に映るものが多かった。庭にある桜の花は開いて見ると八重で、花束のように密集ったやつが教室の窓に近く咲き乱れた。濃い花の影は休みの時間に散歩する教師等の顔にも映り、建物の白い壁にも映った。学生等は幹に隠れ、枝につかまり、まるで小鳥かなんどのようにその下を遊び廻って戯れた。