일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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わせだだいがく

早稲田大学

尾崎 士郎

尾崎 士郎의 早稲田大学(わせだだいがく)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 112,204자 · 220화면

아오조라 문고

今の、長谷川如是閑の言葉から、私は図らずも一つの情景を思いうかべたといったが、そういう意味の人間的体臭において、早稲田はもっとも臭気ふんぷんたるものを残していた。大正六年、たしか八月の終りか九月のはじめであったと思う。銅像問題という名前で伝わっている有史以来の学校騒動で、騒動の主体である「革新派」と称する学生の一隊が正門をとりかこみ、雨の降った日であったが、温厚篤実な伊藤重次郎教授が、登校するために正門の前にあつまった学生のむれに向って、さかんに右手を振りあげながら、演説をやっていた。昔の葬式ではお経をよんでいる坊主のうしろから大きな傘をさしかけている男がいたが、伊藤教授のうしろに立っている学生の恰好がそれに似ていた。伊藤教授の言葉は声が低いのでよく聴きとれなかった。一種の名調子で「諸君よ、諸君は同志社の末路を知るか、新島先生去ってより」というような言葉が幾度びとなく繰りかえされたのを憶えている。

学生たちの大部分、つまり聴衆の過半数は同志社という学校についてもあまりふかい認識をもっていなかったし、まして新島襄というような名前を、知っているものはほとんどいなかったので、みんなぽかんとして、唯、芝居気たっぷりな伊藤教授の情熱的なポーズに見とれているというだけのかんじだったが、そこへ一台の俥(人力車)が乗りつけ