후리가나로 읽는 일본 고전
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わせだだいがく
早稲田大学
尾崎 士郎
尾崎 士郎의 早稲田大学(わせだだいがく)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 112,204자 · 220화면
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何か口々に叫んでいるらしいが、何をいっているのかわからなかった。
「おれだア、――杉山だア」。
「よう、杉山ア、――行ってくるぞ」。
「ええか、――しっかりやれえ、あとはおれがひき受けたぞ」。
提灯が一つ艀の上に動きだした。慌てて灯を点けたものらしい。提灯には「ハ」の字のしるしがついている。
「来島ア、――身体を大事にせろよ」。
距離がずっと遠ざかって、艀が急に方向を変えたらしい。高く振っていた提灯の光が不意に見えなくなった。ぎいっこん、ぎいっこん、――と、波に逆らいながら漕いでゆく櫓の音だけがかすかに聞えてきた。
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沖へ出るにつれて波が高くなってきた。浜の砂丘に立って叫んでいる男が杉山であることがわかると、みんな口々に騒ぎだした。艀に乗っているのは的野半助、藤島一造、久田全、玉井驕一郎、疋田麓、吉浦英之助、等々である。
「おい、――」。
と疋田が顔じゅう波しぶきを浴びながら叫んだ。「杉山、――貴様の代りに送ってやるぞ」。
そんな声の届く筈はなかったが、しかし、白い着物を尻の上までたくしあげて、両手を高くひろげたまま全身で泳ぐような恰好をして叫んでいる杉山の姿は、博多の街の灯を背景としているだけに、去る者と送る者とのかんじをまざまざとうつしだしたように思われる。