후리가나로 읽는 일본 고전
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はるいくたび
春いくたび
山本 周五郎
山本 周五郎의 春いくたび(はるいくたび)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 70,094자 · 142화면
「みんな、よく聞くんだ」
と声をはげましていった。
「我々は敵にかこまれている、しかしこの砦はかたい、兵糧も弾薬もたくさんある、そして一日二日のあいだには三百人の後援隊が来るんだぞ、それよりおくれることは絶対にない、一日か二日だ、そのあいだがんばってくれ、わかったか」
「官軍の名をけがすな」
石岡吉次郎も大声に叫んだ。
隊士たちはみんな「全滅しても!」という強い意気をふるいおこしながら部署へもどった。
半九郎は日の暮れるまで矢倉の上にいた、もし一人でも生残った斥候が帰って来はしまいかと思ったのである、しかしむだだった、谷底からはいのぼる夕霧につれて、たそがれはいつしかあたりをつつみ、月でも出ているらしく明るい空にきらきらと星がまたたきはじめた。
ふと人のいるような感じがしたので、
「――誰だ」
といってふりかえると、いつ来たのかお糸がうしろに立っていた。
「お糸さんだね、こんなところへなにしに来た」
「……心配で、たまりませんの――すっかりとりかこまれたのですってね」
「とりかこまれたって大丈夫だ」
「後援隊はほんとうにくるんですの? 三百人もくるってほんとうですの?」