후리가나로 읽는 일본 고전
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さくらのみのじゅくするとき
桜の実の熟する時
島崎 藤村
島崎 藤村의 桜の実の熟する時(さくらのみのじゅくするとき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 111,569자 · 222화면
好い講演が始まってそこでもここでも聴衆が水を打ったようにシーンとして了た時はどんなに彼も我を忘れて若い心に興奮を覚えたろう……
小いながらもある堅い決心をもって、捨吉は小父さんの家の方へ帰って来た。浮々と考えていた幸福の味気なさがいよいよ身にしみじみと思い知られて来た。一切のものを捨てて自分の行くべき道を探せという声が一層的確と聞えて来た。
英吉利の言葉で物が読めるように成ってから捨吉は第三学年のおわりまでにモオレエの刊行した『イングリッシ・メン・オヴ・レタアス』のうち十八世紀の詩人や文学者の評伝を三冊ほど抄訳した。学校の図書館から本を借りて来ては、ある時は殆んど日課もそっちのけにして、それらの伝記に読み耽り、それを抄訳して見るのを楽みにした。三冊は彼に取って可成な骨折であった。大切にしてめったに人にも見せないその三冊を寄宿舎の方から持って来ている。田辺の家の玄関の片隅にある本箱の中に蔵って置いてある。丁度蜜蜂が蜜でも溜めたように。
捨吉は自分のはなはだしい愛着心に驚かされた。誰が手習の帳面のようなものをこう大事がって毎日々々取出して眺めているものがあろう。