후리가나로 읽는 일본 고전
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もみノきはのこった
樅ノ木は残った
山本 周五郎
山本 周五郎의 樅ノ木は残った(もみノきはのこった)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 145,078자 · 285화면
――これらのことはその夜、志摩の口から聞いたのである。志摩は夜になってからひそかに甲斐を訪ねて来、一刻以上にわたって話しを交わした。志摩(義如)は四十一歳になる。寛文六年に国老となってからすでに五年余日経っているが、これまで甲斐とはあまり親しいつきあいはなかった。――にもかかわらず、その夜の志摩は態度から言葉つきまで変っていたし、話しぶりも直截で熱がこもっていた。彼は出府するまでの仙台の情勢を語り、柴田外記との密談の内容から、板倉邸での問答の仔細を語った。
――こんども同席は土屋侯か。
甲斐は話しを聞きながらそう思った。
――久世侯はどうしたのだ。
どうして久世侯は出ないのか。伊達家の問題にはいつも関心を示して来た大和守が、こんどは喚問の席にいちども姿を見せない、どうしてだ、と甲斐は心の中で問いかけた。
「私の申すことはこれだけです」と志摩は語り終ってから云った、「そこで、改めてうかがいたいことがあるのですが」
甲斐は志摩を見た。
「いま申したとおり、国許でも江戸でも、船岡どのを非難する声が強い」と志摩は続けて云った、「これはかなり以前からのことで、特に席次の争いと、伊東一族の過酷な処罰があってからは、その声が強くなるばかりであり、それは御承知のことと思います」