후리가나로 읽는 일본 고전
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もみノきはのこった
樅ノ木は残った
山本 周五郎
山本 周五郎의 樅ノ木は残った(もみノきはのこった)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 145,078자 · 285화면
――新たな件ではございませんか。
「いや、涌谷領へ新たに手を付ける一方、このまえの紛争についても、その非違を明らかにしてもらいたいと、寺池が訴え出たのだ」
――私はそのことだけを聞いたのです。
「国老では寺池をなだめて、国目付が江戸へ帰るまで騒がぬように、と云ったそうだ」
――寺池さまがそれを、こちらへ。
「五日まえに、使者をもって、その旨を伝えて来た、岩沼(田村右京)へも同様に使者を遣ったそうだが、国目付が江戸へ帰ったとすれば、国老でもなんとか手を打たなければなるまい」
――すると、船岡どのへお指図でございますか。
「指図だと、おれが甲斐に指図などしたことがあるか、ばかな、甲斐は眼の黒い男だ、おれは後見役として、ただ彼に穏便な沙汰を申し送るにすぎない、大学にも、境論にもだ、それによっておそらく、こんどこそ、彼はその向背を明らかにしなければならぬだろう」
――申上げます、渡辺金兵衛が帰りをいそぐと申しております。
「よし、これへ呼べ」
――金兵衛に御用でございますか。
「そこにいて聞くがよい」
――渡辺金兵衛にございます。
「遠慮はいらぬ、寄れ」
――御家老まで申上げます。