일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.

しんやのしちょう

深夜の市長

海野 十三

海野 十三의 深夜の市長(しんやのしちょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 109,982자 · 220화면

아오조라 문고

なぜなら、時計は午前九時を十五分ほども廻り、役所の出勤門限はもう間近かに迫っていた。残り少い時間のうちに、どんな手段によって出勤簿の前に到着するかということが、目下の一大問題だったのである。

「円タク来い、円タク来い。それも36年型の素晴らしいやつよ、来い来い。車体の胴中に天馬のような羽根が生えているやつなら、五円ぐらい投げだしてもいいぞ」

ところが意地悪く出来あがっているもので、いつもの朝とはこと違い、いくら待っても円タクの姿が一台も現われて来ない。苛々しているうちに、時計は馬鹿正直にまた五分ほど廻った。

「旦那、安くゆきましょう」

不意に横丁から、一台の円タクが飛びだして来た。円タクはいいが、ボロボロの生き残り車だ。誰が乗るものか。と……思ったものの、ほかのを待てば、いつになったら現われるか分ったものではない。仕方がない。これが今日の運勢なんだろう。諦めが肝賢だ。

「おいオジサン、この車でも走るかい」

「走るかいとは腹が立つね。走り方が気に入らなかったら銭はいりませんや」

「よし、それでは僕を乗せて、ちょっと走ってみてくれ、お銭はその上で決めるよ。……ほら、向うへ走るんだ」