일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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しんやのしちょう

深夜の市長

海野 十三

海野 十三의 深夜の市長(しんやのしちょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 109,982자 · 220화면

아오조라 문고

「……いいかネ。火事場に転がっていた片腕というのは、右の腕だったよ。二人ばかり見た奴があったが、どっちの云うこともピッタリ合っていたから信用してもいい。その右腕は倉庫の水道口のところに転がっていて、明るい余燼の火を浴びているのが見えたのだが、そこはやはりプスプス燃えている焼け跡の中だから、踏みこんでいっては取れない。何か棒切れはないかというので、二人が一寸場を外して探しにいった後で、どうなったのか見えなくなってしまったのだ。うまく取出せば、これはまた面白いことになったがまことに残念だ。しかしその片腕については、もう一つ、面白い話がある。その手の指が四本しかなかったのだ。欠けているのは拇指だった。この指だ。……」

といって「深夜の市長」は自分の拇指を目の前へ出して、ピクピク動かせて見せたのち、それを鼻へ持っていって例の癖をスーッと鮮かにやってのけた。

「……拇指のない右腕が、あの火事場に転がっていた。そしていつの間にか見えなくなった。しかも焼け死んだ人間の心当りはないというのだから、面白い話じゃないか」

「それは、また下に落ちて燃えだしたか、それとも別の人が持っていったか、どっちかでしょうね」