후리가나로 읽는 일본 고전
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かせいのまじゅつし
火星の魔術師
蘭 郁二郎
蘭 郁二郎의 火星の魔術師(かせいのまじゅつし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 151,120자 · 302화면
そのほか色々なものがいたようである。が、それらを見直す前に、その蟋蟀が戸板のような羽根を擦り合わせ、鼓膜のしびれるような、破れ鐘のようなチンチロリンをはじめたのである。チンチロリンをはじめたところを見ると、それは蟋蟀ではなく、松虫であったようだが、そんなことは、たしかめる暇がなかった。中野は、顔色をかえてドアーの外に飛出してしまっていたのだった。
「どうしたい?」
中野は、まだ息が切れていた。あの犬ころのような象の、貧弱な細い鼻で舐められた足のあたりが、まだむずむずしているようだった。
「なんです、この化け物屋敷のような部屋は……」
「一口にはいい憎いが、とにかく物の大きさというものの疑問を研究している部屋だよ、つまり、兎なら兎、鼠なら鼠と、大体その大きさは一定しているだろう。いかに栄養をよくしても、犬のような蚤は出来ないし、又いかに不足な栄養でも目高ぐらいの鯛はいない――この研究は、ほぼ完成に近づいて、あのように牛ぐらいもある松虫や犬ころみたいな象が造れるようになった」
「…………」
「毒気を抜かれた恰好だね、ふふふふ」
叔父は、含んだような笑い方をすると、黙りこんでいる中野の肩をぽんと一つ叩いた。