일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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かせいのまじゅつし

火星の魔術師

蘭 郁二郎

蘭 郁二郎의 火星の魔術師(かせいのまじゅつし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 151,120자 · 302화면

아오조라 문고

「なるほど……」

木曾は、この石井みち子を、今度のボルネオ行きの人選に加えて置いたことを、矢張り正しかったことと確信した。

ともすれば、熱狂的になり易い若い所員たち(仕事の重大であるということを自覚すればするほど)の中に、この優しくしかも折にふれて男まさりの意志を示すみち子を加えて置いたということは、何んとなく、自分の打った釘が一本きいたことを知った時のように、満足であった。昂奮すると、紅潮せずにむしろ顔が蒼白となる村尾が、あの発表の日以来、殊に蒼白い顔をしているのを見ると、余計にそれが思われるのであった。

四

なんだか落着かない忙しさの中に、ボルネオ行きの所員たちが立って行った。発表されてから一ト月ほどの予猶など、瞬く間に過ぎてしまって、ただわけもなく遽しさの中に、若い所員たちがゴソッと立って行ってしまった感じだった。

所員たちが行ってしまってから、二三日中はそうでもなかったけれど、一週間も立って来ると、木曾は、又しみじみと取りのこされた感じに襲われて来た。頭数からいえば、三分の一ほどの減り方なのに、それでいて研究所全体が、ガランとしてしまったような淋しさだった。