후리가나로 읽는 일본 고전
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もゆるほお
燃ゆる頬・聖家族
堀 辰雄
堀 辰雄의 燃ゆる頬・聖家族(もゆるほお)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 71,309자 · 144화면
夜、眠れないのはどうもそのせいらしかった。
毎晩、十二時頃になると看護婦たちが彼の病室に見舞いにきた。彼はからかい半分彼女たちのことを「鳩ぽっぽ」と呼んでいた。それは看護婦たちが鳩の歩き方を真似しているような恰好をして廊下を歩いてくるからだった。そうして看護婦たちは彼の病室のドアをすうっと音のしないように開け、しばらく室内の様子をうかがいながら闇のなかに彼が眠っているらしいのを確めると、またすうっとドアを閉めて、再び鳩のような足どりで廊下を立去った。看護婦たちのなかにはドアも開けずにその鍵孔から彼の様子を覗いて行くものもあった。そんな時刻にはいつもまだ眠れないでいるところの彼は、そういう看護婦たちの行動を一つ一つ手にとるように知ることが出来た。また、それまでうとうと眠っているような場合でも、きっとそのへんな凝視を彼は神経に感じて目をさましてしまうのが常であった。そういうとき彼はびっしょり汗をかいていた。彼は看護婦たちの立去るのを待ってすばやくタオルの寝間着を裏がえしにした。――だが、そのうちにその深夜の訪問は十二時に限らず行われるようになった。ずっとその時刻の過ぎた夜中の二時か三時になって、まだ眠れずにいる彼はドアがひとりでに開いたり閉じたりするのを見た。