후리가나로 읽는 일본 고전
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りょうきのはて
猟奇の果
江戸川 乱歩
江戸川 乱歩의 猟奇の果(りょうきのはて)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 134,971자 · 270화면
では、幽霊男が入口の合鍵を持っていたのは何故だろう。彼は空家の中で、古風な蝋燭などともして、一体何をしようというのだろう。
併し考えて見ると、幽霊男には至極ふさわしい隠家だ。彼奴こんな化物屋敷に人目を忍んで、こっそり思いもかけぬ場所へ現れては、様々の悪事を行っているのだ。愈々品川四郎の推察が的中して来た。この怪物、この化物屋敷の中で、品川四郎という分身を種に、どんな戦慄すべき陰謀を企らんでいるか分ったものではない。
夜の闇と、異様な静かさと、古めかしい洋館と、蝋燭の光とが、ふと、彼に妙なことを聯想させた。ジーキル博士とハイド氏! 品川四郎という男は、通俗科学雑誌などと真面目一方の仕事にたずさわって、謹直そうにしているが、彼の心にもう一人の悪魔が住んでいて、時々、ハイド氏になるのではないのかしら。品川はどう考えてもそんな恐ろしい男には見えぬけれど、それが却っていけないのだ。ジーキル博士は一点非のうち所のない高徳なる学究ではなかったか。しかも、一度彼の内なるハイド氏が姿を現わすと、何の関係もない往来の幼児を突き転ばし、その頭を踏みにじって、蠅か蟻でもつぶす様に、殺してしまう兇悪無比の怪物と化し去ったではないか。