후리가나로 읽는 일본 고전
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おつきさまのうた
豊島与志雄童話集
豊島 与志雄
豊島 与志雄의 豊島与志雄童話集(おつきさまのうた)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 162,569자 · 336화면
「人の足音がしますよ」
キシさんも耳をすましました。
「うむ何か音がしてる」
昼間は、誰もいなかった村です。それがこの夜中に……確かに音がしています。キシさんはピストルを手にとりました。そして馬車の窓を引きあけると同時に、叫びました。
「誰だ?」
外は、しーんとして、もう何の音もしませんでした。
しばらくすると、キシさんはあわててあかりをつけて、出ていきました。そしてすぐ、木の下につないでおいた二頭の馬を引っぱってきて、馬車につけました。
「馬を盗まれたら大変だった。こうしておけばだいじょうぶだ」
そしてキシさんはまた眠ってしまいました。奇術師になりすましてはいますが、やはりだいたんな李伯将軍です。太郎もチヨ子も、それに安心してやすみました。
それから長くたって、馬車が激しくゆれて、みんな目をさましました。馬が足で地面をしきりに蹴っていました。
キシさんはむっくり起きあがって、窓を開きました。外はほの白く、夜が明けかかっていました。そしてすぐそこに、まるい帽子をかぶった大きな男がふたりじっと立っています……。
向こうも黙っていました。こちらも黙っていました。