후리가나로 읽는 일본 고전
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(九) 全十冊
野村 胡堂
野村 胡堂의 銭形平次捕物控(九) 全十冊(ぜにがたへいじとりものひかえ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 41,029자 · 82화면
――そのお浜が、可哀想になんということなく気分が勝れなくなり、一と月ばかりの間に、大した病気というでもなく、水の切れた生花のように、しおしおと弱って死んでしまいました。可哀想に、あんなに綺麗で優しかった、お浜が――医者は癆症だと申しますが、咳一つしない癆症というものがあるでしょうか、癆症は癆咳と申しまして、咳のひどい病気だと聴いておりますのに。
――そればかりではございません。それから引続いてお安という女――これは私の小さい時の乳母で、私の左二の腕に、赤い痣があると言ってくれた、私のためには大事な見知人で、この世で一番大事な恩人でございますが、そのお安という五十過ぎの乳母が、番頭の忠五郎に葛西の在にいるのを捜し出され、小松屋へ来て二度目の奉公をしているうちに、私の許嫁のお浜と同じような病気にかかり、しおしおと弱って行って、七日ばかり前に亡くなったのでございます。
――それだけですと、物事の廻り合せと思い諦めておりますが、今度は、肝心要の番頭の忠五郎が、同じ容体になって、もう枕も上がらない有様でございます。申すまでもなく忠五郎は、両国の橋の下から、私を拾ってくれた大恩人で、この世にかけ替のない人間でございます。