후리가나로 읽는 일본 고전
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みなかみきこう
みなかみ紀行
若山 牧水
若山 牧水의 みなかみ紀行(みなかみきこう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 102,087자 · 203화면
雪を被った全市街の上にうららかに射し渡した日光の底の方には微かに霞が醸されている。静かに汽車は動き出した。
駅を出ると直ぐ私は睡った。品川をも知らなかった。そして眼をさますと汽車は停っていた。見廻せば国府津である。乗降が大分混合っている。其処を出ると足柄か天城か、真白に雪の輝いた連山が眺められた。車窓近くの百姓家の段々畑の畔に梅が白々と咲いて居る。今年初めて見る梅である。箱根にかかると私の好きな渓流が見え出した。そして、細かな雪がちらちらとまい始めた。御殿場では構内を歩く駅の人が頭布を被って居る程繁く降っていた。而かも其処を離れて裾野を汽車が走せ下ると次第に晴れて遥かの西空は真赤な夕焼、竜巻に似た黒雲が二すじ三すじその朱色の光の中に垂れ下っていた。
沼津駅下車、直ぐに俥で狩野川の川口へ行く。この前泊った川岸の宿は満員というので名も知らぬ小さな船宿へ入る。ぬるい風呂に浸っている頃から耳についていた風は次第に烈しく雨戸を揺るがし何という事なく今夜の酒は飲むだけ次第に気を沈ませてゆく。三方壁の様になった――一方に小さい四角な高窓がついてはいるが――四畳半の煤びた部屋の床に古木らしい大きな枝の梅がなかなか器用に活けてある。