일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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みなかみきこう

みなかみ紀行

若山 牧水

若山 牧水의 みなかみ紀行(みなかみきこう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 102,087자 · 203화면

아오조라 문고

ただ可憐だとのみ見ていた池に対する私の考えが次第に変って来た。いわゆる池らしくないこの水面の明るみも、水の浅いのも向う側に低く円くつづいている篠の山も、森のはずれも、それらの上に垂れた大空も、何れもみな相寄って此処に一つの大きな調和を作っているのを感じて来たのである。矢張りこれは山上の池である、噴火口跡の池であると思う心が、一種の寂しさが、眼の前の小波のひかりの様に、また枯草の蔭に寄せているその小さな音の様に、親しく身体に浸みて来た。箱根の蘆の湖や、榛名の榛名湖などに覚えた親しさが、自ずと私の心に来て宿っていたのである。

「ほととぎすは啼きませんか」

私は先刻の石楠木の花の話を思い出しながら、一人に訊いた。私の国の尾鈴山の八合目以上が夏の初めになるとこの石楠木の花の原でそして其処に非常に杜鵑の多かった事を思い出していたのだ。

「居ますとも、よく啼きますよ」

「郭公は?」

「……?」

「カッコウ、カッコウと啼く、あれです」

「ア、居ます」

他の一人が答えた。

これはどうしても、もう一度出直して来なくてはいかぬと私は思った。小さい天幕の中に唯だ一つ吊りさげられている丸型ランプの影がまた心をかすめて行った。