후리가나로 읽는 일본 고전
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みなかみきこう
みなかみ紀行
若山 牧水
若山 牧水의 みなかみ紀行(みなかみきこう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 102,087자 · 203화면
そんな話をする頃、私たちは池の汀を歩き出していた。そのあたりの砂――不思議なほど白いこまかい砂であるのだ、おりおり海浜の何処かで見る様な――や枯草には真新しい、二三日前の激雨に消されていない獣の脚あとが盛んについているのを見た。これは猪で、これは鹿だという説明を聞きながら、私はまた故郷に於ける自分の少年時代を思い出した。幼い頃よく其処の山の沢などでこの二つの脚あとを見つけ出しては心をときめかしたものであった。私の父は医者であったが、私の友だちの父は大抵は猟師であった。
汀の一点から折れて青篠の中に入り込んだ。入って見ると肩をかくす深さである。先に行く人のそれを押し分くるざわざわという音が、まるで人間でない様な気をそそった。
「それ、見えます、ツイ其処です」
二人のうち、一人の中年の案内人は篠から身体を伸び出す様にして山の下を指ざしながら私を顧みた。
黒いかと思われるまで蒼い海が眼下の山の峡間から向うに広がって見下された。今まで見て登って来たのは駿河湾の海であった。此処のは相模湾である。
「それが大島です」
島とはおもわれぬまでに近い所にそれは見えた。