후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
めおとちょう
めおと蝶
山本 周五郎
山本 周五郎의 めおと蝶(めおとちょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 23,977자 · 47화면
しかし声は静かで、しめやかにおちついていた。
「でもわたくしやっぱり上村といっしょにゆくわ、あの離別状をどんな気持で書いたかわかるの、上村はわたくしを愛していて呉れた、今でも愛していて呉れるわ、……そうしてこの世の中で、上村の気持をわかってあげ、上村を愛することのできるのはわたくしひとりよ、……こんどこそ、わたくしたちはこんどこそ、本当の夫婦らしい夫婦になることができるのよ」
翌三月七日の午前十時。
囚獄方の役人に囲まれて、上村良平が関屋口の畷の松林までやって来た。追放者の多いばあいは、各人べつべつに放すのが通例である。編笠と銭三百文、両刀を渡すと、改めて追放の旨を云いわたし、領境を越すまで見送って慥かめるのである。……しかし役人たちは云いわたしが終ると、良平の歩きだすのを見て、すぐ城下のほうへひき返していった。
良平は茫然と、ひきずるような足どりで、松林の中を歩いていた。痩せて、眼がおち窪んで、唇の色も白く、尖った肩を前跼みにして、いかにもうち砕かれたような姿である。明るく晴れた空から、木洩れ日が彼の顔に斑らの光紋を投げ、また消えては投げする。……こうして松林を出ようとしたとき、右側の松の蔭から、旅支度の信乃が静かに出て来た。