일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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いちしょうにんとして

一商人として

相馬 愛蔵

相馬 愛蔵의 一商人として(いちしょうにんとして)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 114,895자 · 222화면

아오조라 문고

物価の騰落に処する小売商の覚悟

パンの原料をラスクにするという、これだけなら判って見れば何でもないが、要はそれをいかに売るかの気転にある。

物価の騰落に処する小売商の覚悟

大正四年から大正八年までの五年間は、欧州大戦の影響を受けて物価暴騰し、またその後は急落して、昨日の成金は今日その居所をさえ失うという有様で、我々のような小売商の中にも騰落に際し方針を誤ったために、多年の信用を一朝にして失い、閉店倒産したものが少なくなかった。大正四年開戦の当初は諸物価一時下落したが、たちまちにして騰勢に変じ、漸次その勢いを増して今日は昨日より明日はまた今日よりも騰るというふうで、株式も土地も各種材料も買えば必ず儲かるのであったから、日頃着実な地方の農家までが競って思惑株に手を出し、また土地の買占めをするものがあったりして、ほとんど国をあげて投機の熱病に罹った観があった。ところが大正八年三月の停戦と同時に物価急落し、それまで隆々旭の昇るが如き勢いであった神戸の鈴木、横浜の茂木などが、千万の富を負債にかえて没落したのもこの時であった。

しかしまた一方には少数ながら騰落に処して少しも損害を被らなかったものもあるのであって、それらの商店はどういう用意を持っていたか、大いにここは吟味を要するところである。