후리가나로 읽는 일본 고전
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イタリアのことう
伊太利亜の古陶
宮本 百合子
宮本 百合子의 伊太利亜の古陶(イタリアのことう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 15,477자 · 31화면
「何だい?」
「今こんなものが参りましたよ。何とか云ってあげなければいけますまい」
「どれ」
彼は気のせく中腰のまま子爵の手紙をとりあげた。読むうちに、彼の顔はぱっと火のように赧くなった。彼は、どっさり片膝をつき、いそいで包を解き、箱を開け、つめものの綿をとりのけた。中には白羽二重の布につつまれ、あれ程心を労させたグーッビョー。彼ばかりが贋と知るジョルジョの円皿が、紅玉釉薬の艶も静に入っているではないか。日下部太郎は皿を手にとり、説明出来ない複雑な表情を浮べた。炬燵布団にぐったり頬をもたせ、眼の端から良人の仕業を見ていたみや子は、深紅色の珍しい皿の耀きに頭を擡げた。彼女は良人に注意した。
「あとで悠くり御覧になれるのだから御返事だけは早くなさい」
彼女は、今の今まで熱心に書いていた高畠夫人宛の手紙をすーっと鋏で剪りとった。そして筆をしめし良人に持たせた。
日下部太郎は、非常に高畠子爵に気の毒を感じた。子爵が贋などとはまるで思わず珍蔵していたこの品を、自分にくれようと思いきるには余程の決心がいったろう。彼にそんな決心をさせた原因は、世間に有り触れた媒酌という一つの行為にすぎない。