후리가나로 읽는 일본 고전
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ひかりはかげを
光は影を
岸田 国士
岸田 国士의 光は影を(ひかりはかげを)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 138,262자 · 276화면
「多津も多津ですが、その前に、僕のことをいいます。僕は、近いうちに結婚するつもりです。相手は、七年前に知り合つた女で、一旦ほかへかたずいたのですが、病気になつて入院している間に、離婚することになつたんです。味岡小萩つていう名前を覚えておいでになりませんか?」
「覚えとる。わざわざ病身の女を貰つてどうするんだ」
「それはまあ、説明の限りじやありませんが、とにかく、女房を養うだけが僕には精いつぱいだと思いますから、予めそのことをお耳に入れておきます。あゝ、多津はどうするかですが、いずれ、なんとかするでしよう。みんな、けつこう、覚悟はできていますよ。たゞ、僕の場合、さしあたり、お父さんを楽な身分にしてあげられないのが残念です。ほんとに、それだけは申わけないと思つています」
その日のうちに、京野等志は、八方へ手を伸ばして、父の就職運動をした。かつて父と共に製粉会社を興し、今なおその社長の椅子にある陣内某をたずねて、失意のどん底にある旧友のために、ひと肌ぬいでくれと頼んでみたが、これは見事に当てが外れた。友人の南条己未男は、妹真喜との縁談を断られてから、つい足が遠のいていたのだけれども、京野等志がとつぜんその勤め先の会社へ訪ねて来たのをみて、なんのこだわりもなく、これを迎えた。