일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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ひかりはかげを

光は影を

岸田 国士

岸田 国士의 光は影を(ひかりはかげを)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 138,262자 · 276화면

아오조라 문고

よかれあしかれ、崩壊の一途を辿つた京野一家の現在にも、なお、幾多の予測しがたい困難が待ちうけている。そして、その困難に、彼自身、われ関せずという風はしていられない。法的な責任がないということは、身をかわすなんの口実にもならぬ。彼の性来の気質にもよるのであろうが、肉親の不幸は、なんとしても彼の胸をかきむしる無言の叫びであつた。

さればこそ、彼は、大森の住いを引払うにあたつて、妹多津の身のふり方を懸命に考え、雲井秋生との中途半端な関係をはつきりさせることを勧め、女流作家鷲尾某と協同で喫茶店をやりたいという希望に頭から反対し、住み込みの家政婦にでもなれといつて、当分、月々四千円の生活費を補助する約束さえしたのである。

弟深志のことも、始終気がかりで、男一人食いはぐれはないとしても、一歩一歩、生活の乱れから自暴自棄に陥ることがあつてはと、それだけが不安の種であつた。

が、深志のことに限らず、両親や同胞のことは、心配しだすと際限がないので、努めて楽観的にそれぞれの運命を陰ながら見まもることで満足しようとした。

さて、山小屋の生活もやつと軌道に乗り、小萩の容態も、このまゝならまず順調と思われ、僅かの野菜畑を作るほかは、暇さえあれば蜜蜂の箱の前にしやがみこんで、あの無心の羽音に耳を傾けながら、驚嘆すべき彼等の勤労ぶり