후리가나로 읽는 일본 고전
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ひかりはかげを
光は影を
岸田 国士
岸田 国士의 光は影を(ひかりはかげを)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 138,262자 · 276화면
二
やつぱりシベリヤ組かい?」
「ところが、そうじやない。仏印で終戦だよ。変な話だが、内地へ引揚げるのがなんだか気が進まなくつてね。しかし、帰つてみると、やつぱり家もわるくないなあ、と思うよ」
「君なんかそうだろうな。おれみたいな風来坊で、親も同胞もない人間には、その味はわからんよ。なつかしき我が家なんて、子供の頃の記憶のなかにあるだけさ」
「まだ一人か、君は?」
「二人になりかけというところだ」
こゝで、南条己未男は、眼を細くし、肩をゆすつて、笑つた。
母の弓がそこへ出て来て、なんにもないけれど、ゆつくり夕食でもというのを、この旧友二人は、せつかくの機会をそれでは面白くないのであろう、どちらからともなく、どこかで一杯と、目顔で合図をして急に起ちあがつた。
二
どこをどう飲み歩いたか、その夜、京野等志は、したゝか酔いしれて、家の玄関をあけさせ、まつすぐ二階へあがろうとすると、母がその骨ばつた腕で彼を抱えるようにし、階段を一歩一歩踏みはずさせまいと気を配つた。
「大丈夫ですよ、お母さん、早くやすんでください」
口でははつきりそう言いながら、足がもつれて危うく母の肩に倒れかゝる。