후리가나로 읽는 일본 고전
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じゅうにしこう
十二支考(下)〔全2冊〕
南方 熊楠
南方 熊楠의 十二支考(下)〔全2冊〕(じゅうにしこう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 251,906자 · 495화면
豕はよく四、五十メートルを隔ててもこれを嗅ぎ知り、直ちに走って鼻で掘り出す。中にはトルーフルをくわえて主人の手に授くるのもあるというがどうも法螺らしいと。豕はトルーフルを掘り出しおわると直ちに主人に向って賃を求める。その都度樫の実などを少々賞与せぬと、労働は神聖なりと知らぬかちゅう顔してたちまちそのトルーフルを食いおわり、甚だしきは怠業してまた働かぬそうだ。豕も随分ずるいもので、相当に樫の実を貰いまた樫の棒でどやされるにかかわらず、ややもすれば隙を伺うてトルーフルをちょろまかす。二歳頃より就業して二十また二十五歳まで続くものあり。その技能もとより巧拙あって、よい豕は二時間にトルーフル三十五キログラムを掘り出したという。日本の九貫三百三十五匁余で、拙妻など顔は豕に化けてもよいから、せめてそれだけの炭団でも掘り出してくれたら、冬中大分助かるはずだとしみったれた言で結び置く。
かように豕の性質について善い点を探れば種々多かるべきも、豕が多食・好婬・懶惰で穢い事を平気というは世に定論あり。『西遊記』の猪八戒は最もよくこれを表わしたものだ。猪八戒前生天蓬元帥たり。