후리가나로 읽는 일본 고전
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しんきだんクラブ
奇談クラブ(全)
野村 胡堂
野村 胡堂의 奇談クラブ(全)(しんきだんクラブ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 104,139자 · 208화면
「お金、大した人気だなア」
「有難う御座います」
錦太夫は本名をお金というのでしょう、物々しい肩衣も黒地振袖も脱いで、赤い長襦袢の上へ、娘らしく襟のかかった八丈を着た様子は、舞台の上で、あの物凄い長虫の芸当を見せた女とも思えぬ、窈々しさがあります。
「お金、これからこの人が贔屓にして下さるとよ、俺のような素浪人と違って、金があって男がよくて、その上女運が悪いと来て居るから、誂い向の客だ、しっかり食い下れ」
どうも口の悪い男で、徳川も末期になると、こんなタチの二本差が沢山居たものです。
「有難う御座います」
お金はその言葉を何う取ったか、唯素直に挨拶をするばかりでした。
妙に抵抗の無い、弱々しい感じは、日蔭に咲いた虞美人草のようで、先刻の長虫を繩片のように扱った娘とはどうしても思われません。左馬之助は全く違った二つの面を持って出る人間を見せられたような、不思議な心持でこの娘に見入るのでした。
狭い楽屋に、鏡台と道具と衣裳と、あらゆる座員とを詰め込んだのですから、二人の武士を迎えると身動きもなりません。衣桁の蔭から出たお金の身体は、何う小さくなっても、軍次か左馬之助か、何方かに触れないわけには行かないのです。