후리가나로 읽는 일본 고전
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きせつのないまち
季節のない街
山本 周五郎
山本 周五郎의 季節のない街(きせつのないまち)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 201,379자 · 394화면
「眼が早いのは子供だけじゃないけどね」と松さんのかみさんは平然とやり返した、「人目を憚ってする浮気ぐらいなら、にんげん誰だって覚えのあるこった、あんまりきれいな口のきけるにんげんはいやあしまいと思うけどさ、あの夫妻たちのようにおーっぴらでやるなんてひどすぎるよ」
「おてんとさまが黙っちゃいないよ、おてんとさまがね」
勝子や良江が来ればみんな口をつぐむ。もちろん、彼女たちの会話が、勝子や良江の耳にはいらないわけではない。二人に聞きとれる程度までは話し続けているし、その効果を見る快楽を放棄する、などという贅沢なまねはしないのであった。
にもかかわらず、かみさんたちの期待は裏切られた。勝子も良江もぜんぜん反応をあらわさず、平気な顔でおしゃべりパーティーに加わり、活溌に笑ったり話したりした。たまりかねたかみさんの一人が、或るとき勝子に向ってあいそよく増田益夫のことをたずねた。
「そう云われてみればそうね」と勝子はあっさり問いに答えて云った、「相変らず飲むことは飲むけれど、酔って暴れるようなことはなくなったわ、お良っさんとこはどう」
「云われてみればそうね」と良江も明るい表情で云った、「飲むことは相変らずだけれど、酔っぱらって暴れるなんてことはなくなったようだわ」