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からすうりのはなとが
寺田寅彦随筆集 第三巻
寺田 寅彦
寺田 寅彦의 寺田寅彦随筆集 第三巻(からすうりのはなとが)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 213,804자 · 425화면
ようである。しかしわれわれのような観賞者の立場からすれば配合調和相生というのも、対立衝突相剋というのも、作者の主観以外には現象としての本質的な差を認めなくても結果においてたいした差はないようである。要は結局エイゼンシュテインが視覚的陪音と呼び、あるいはむしろ視覚的結合音と呼ばるべきものを生み出すにあるのである。この結合によって生じるものはもはや決して「花」ではない全然別の次元の世界に属するものであり、そうして、それはただその二つあるいは三つの花のモンタージュによってのみ現わされうるものである。それでこそある人のある日に生けたささげと女郎花と桔梗と青竹筒は一つの芸術的創造のモンタージュ的視像となりうるのである。
生け花に限らず、造園でも同様である。砂を敷いた平庭に数個の石を並べるだけでもその空間的モンタージュのリズムによって、そこに石の言葉でつづられた、しかも石によってのみつづられうる偉大なる詩が生じるのである。また一枚の浮世絵からでもわれわれはいろいろなモンタージュの手法を発見するであろう。エイゼンシュテインは特に写楽のポートレートを抽出して、強調された顔の道具の相剋的モンタージュを論じているが、われわれは広重でも北斎でも歌麿でもそれぞれに特有な取り合わせの手法を認めることができるであろう。