후리가나로 읽는 일본 고전
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やまびこおとめ
山彦乙女
山本 周五郎
山本 周五郎의 山彦乙女(やまびこおとめ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 126,360자 · 251화면
「ちょっとひと風呂あびないか」
こう云って、半之助を促し、いっしょに廊下へ出ながら、「いまの弓は菱屋庄兵衛といって、柳沢の家来なんだ、弓では江戸一番だそうだがね、京の三十三間堂の通し矢をする、という触れだしで、いましきりに矢の寄進を募っている、本当に通し矢をするかどうか、そこは大いに疑わしいんだが」
「もう一人の男も、柳沢の人間か」
「そうだ、次高来太といって、みじん流の剣術をつかうそうだ、この家の主人が柳沢にとりいってるので、あのれんちゅう、自分たちのいい宿坊のつもりでいるらしい」
「つまらない話だ」
変った造りの、風呂舎へはいりながら、半之助は興ざめ顔に云った。
「これが見せて呉れる証拠というやつか」
「まだまだ、時間はたっぷりあるさ、まず美味い物を食ってからのことだ」
風呂舎はやはり檜材の、三方板張りで、天床に硝子製の(当時としては極めて贅沢な)吊り灯りがあり、入口の戸を閉めると、高さ一丈、周囲八尺ほどの箱のようになる。下が簀子で、その間から湯気がふきあがってくる、つまり蒸し風呂であるが、かれらのあとから、腰のものひとつで、豊かな胸乳をあらわにした、若い女が二人、はいって来たのには、半之助は迷惑した。