일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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ひかげのまち

幻の探偵雑誌5 「探偵文藝」傑作選

松本 泰

松本 泰의 幻の探偵雑誌5 「探偵文藝」傑作選(ひかげのまち)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 52,797자 · 107화면

아오조라 문고

これが無くなると、厭でも日頃の君の忠告に従わなければならない」

「そう来なくてはならない。それで君も一人前の男になる訳だ。百円あれば当分暮せる。その間に適当な職業を探すのだな。働くという事はいい事だ。フン」と柏はいった。この男だってズボラにかけては退けをとらない方で、日頃私が充分な時間を持っているのを羨しがっていたから、御同様働く仲間が出来たのを喜んだのに違いない。

「いい事か、悪い事か知らんが、僕は計画があるんだ。詮りね、この端金を一晩でビールの泡にしてしまうというんだ。遊民生活の過去と華々しい訣別式を挙げるのさ。さアこれから一緒に出掛けよう」

「成程、君らしくって面白い、思いきりがいいや」柏は高笑いをしながらいった。

柏は猶太人経営の某美術商に雇われている画家で、僅か二三年の知合であるが、磊落不覊のうちにも、情に厚いところがあって、私とは隔てのない間柄であった。

二人は数分のうちに肩を並べて下宿を出た。百円の処分方法に就て、あれこれと意見が出たが、結局穏かにサボイ旅館で晩餐を摂る事にした。

食堂は殆んど満員で、空いた卓子は数える程しかなかった。妖艶な臙脂色の夜会服を纏ったスペイン人らしい若い女や、朱鷺色の軽羅をしなやかに肩にかけている娘、その他黄紅紫白とりどりに目の覚めるような鮮な夜会服を着た美しい女達が