후리가나로 읽는 일본 고전
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ひかげのまち
幻の探偵雑誌5 「探偵文藝」傑作選
松本 泰
松本 泰의 幻の探偵雑誌5 「探偵文藝」傑作選(ひかげのまち)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 52,797자 · 107화면
と老人は命じた。
「承知致しました。然しよくこれ程お蒐集になりましたね。この春信などは逸品だと思います」私は驚胆の声を漏らした。老人は満足らしく頷首いた。
それから数日の間、私は目録の製作に没頭した。ベーカー街の令嬢の事、昏睡状態に陥っていた仏蘭西人の事が気にかからないではなかったが、その晩一〇一番の家の前に立っていた怪しい男や、ボンド街の酒場から出てきた三人連のひとりや、それ等の無気味な尾行者? を思出して余熱の冷めるまで引籠っている事にした。
土曜日の朝、柏から手紙がきた。ボンド街のXギャラリーへ絵画を出品したら、当選したから見にきてくれ、と例の如く至極簡単に記してある。その日は私の休日であったが、一二時間も仕事をすれば、手都合のいいところまで形付いてしまうので、朝から部屋へ入ってせっせと仕事にかかった。一しきり仕事のくぎりがついた時、私は何かの用で境の扉をあけて老人の居間へ入ると、ガスケル氏は凭椅子を離れて、部屋の隅にある卓の前にスックリと立っていた。彼は人の入ってくる気勢に、卓の上のものを手早く抽出へ投込んで、いつになく恐ろしい顔をして振返った。