후리가나로 읽는 일본 고전
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ひかげのまち
幻の探偵雑誌5 「探偵文藝」傑作選
松本 泰
松本 泰의 幻の探偵雑誌5 「探偵文藝」傑作選(ひかげのまち)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 52,797자 · 107화면
「それで私はどうなる事かと思ってじっと目を閉じているうちに、外はすっかり夜になり、段々お腹は空ってくるし。たまらなくなったのです。どうかして手首の自由を得ようと頻りにいて居りますと、誰かが鍵をガチャガチャやって部屋へ入って来ました。それが林小父さんだったのです。真実に私はどんなに嬉しかったでしょう。小父さんは手早く縄を解いて私を戸外へ連出して下さいました。私共が表へ出ると、誰かが追かけて来るようでしたが、幸い旅館の前にタクシーが止って居りましたので、自動車を急がせてから、少し前に家に戻ったところです」
坂口は胸を躍らせながらビアトレスの話を聞き終ると、やがて気が附いたように、
「伯父は何処へ行きました」と四辺を見廻しながらいった。
「私達は家へ帰りましたが、女中の話で母さんが心配して外出なすったきり、未だ帰っていらっしゃらない事を知りました。何処へいらしったのかと思って、先ず何という事なしに、二階のお部屋へ行って見ますと、脱ぎ捨てた着物の間から例の不思議な手紙を見付たのです。場合が場合だったので、思切って開けて読んだのです。それは或男から来た強迫状で、今夜の九時に五百磅の金を持ってパラメントヒルへ来なければ、貴女の秘密を公にする計りでなく、娘の生命を奪ってしまうというような事が記してありました。